そもそもの話、
会話が成立しなくなるとは、どのようなことを言い表しているのでしょうか?
会話が成立しなくなるのは、どちらか一方が相互理解を拒絶した場合です。
- 相手に伝えたい気持ちや情報が相手に伝わらなくなったとき。
- 会話の内容が心理的ストレスになり、それ以上の会話を拒絶するとき。
- 相手の主張が理解できなくなったとき。
- 相手の言葉が感情的トラウマを刺激しているとき。
などが挙げられます。
これはつまり、
IQが20離れると会話が成立しないのではなく、
普段使い慣れている思考抽象度の違いと、未知な情報に対する開放性の違いが拒絶を引き起こし、会話が成立しなくなると考えます。
未知な情報に対する開放性とは
未知な情報に対する開放性とは、新たな美的・文化的・知的な経験に開放的な傾向と言えます。
性格分析のビッグ5によると、開放性は、「新たな美的・文化的・知的な経験に開放的な傾向」と定義されています。この開放性の側面は「好奇心・想像力・審美眼」です。
参考文献
- 性格を表すビッグ・ファイブとは?ビッグ・ファイブを構成する特性5因子について解説
IQが高い人は、この開放性の特質が高い傾向にあります。
なぜなら、IQの高い人は様々な情報の繋がりを認識できるからです。
だからこそ、未知の情報に出会った時の態度も柔軟です。
例えば、高IQの人は会話の中で「あれしてこれでこう」なんだよ。みたいな抽象度の高い言葉を使い、なるべく少ない言葉でより多くの情報を伝えようとします。しかし、普通のIQの人は具体的な言葉を使いコミュニケーションを取ろうとします。
つまり、両者の会話に使う言葉は、単語の抽象度合いの違いを意味します。そこに齟齬が生じ、相互理解と会話の障害となっているのです。
IQの高い人とIQが普通な人との会話でコミュニケーション障害があるのは、この未知な情報に対する柔軟性と、会話における単語の抽象度合いの違いが原因と言えるでしょう。
IQの違いによる具体的な会話例をあげます。
IQ100とIQ120とIQ140の人の会話例
高IQの人は、その人の持てる抽象化能力により会話の本質を理解しますが、IQが普通の人は、未知な情報に出会ったときは保守的になり、自身の世界観を壊すことへの恐れから攻撃的になります。自己アイデンティティーを深く傷つけると表層的に思うからでしょう。
その1. 宇宙人
IQの高低で人の中傷を意図していません。会話例として参考にしてください。
IQ140の人が地下トンネルを見て:
見て、宇宙人はいるんだ!( この洞窟は天井が円形でガラス化している。しかも天井まで8mある。きっと巨大なレーザー装置で掘られた穴だろう。こんなにも巨大な穴を熱で解かせる大出力の装置だ。この装置のエネルギー源は膨大で今の人類の技術では到達不可能だ。だから宇宙人はいる!彼らがこのトンネルを掘ったんだ。(他の人に言っても理解されないから言わない))
IQ130の人:
たしかに、、、いるかも。いてもおかしくない。。。
IQ120の宇宙人の存在を隠したい人:
そんなバカな!バカげている!!あいつは異常だ!
IQ110のメディア関係者:
今日も仕事だ!今日はこれを報道すればいいんですね?わかりました!
『宇宙人はいません!!この人は頭がおかしいです!』
IQ100のTVを見る人:そうだそうだ!あいつはおかしい!
IQ90の人:そうだそうだ!あいつに石を投げつけよう!
IQ90の人:そうだそうだ!あいつに石を投げつけよう!
IQ90の人:そうだそうだ!あいつに石を投げつけよう!
IQ80:ひゃっはー!!
その2. 生き方
IQの高低で人の中傷を意図していません。会話例として参考にしてください。
IQ130の人:
人類にはベーシックインカムが必要だ。(そしたら人は、その人の生まれ持った才能を生かして幸せに生きることができる。大量生産時代に確立された時代遅れの現代教育も、不当に制限されている医療技術も、フリーエネルギーの解放もできる(こんなことを言っても理解されないから言わない))
IQ120の自動車会社の幹部:
そんなことをしたら、期間工の人が仕事に来なくなってしまう!それでは自動車の生産ラインが止まってしまう!今の生活水準を維持できなくなる!困る!!!社会は私が死ぬまでこのままであって欲しい。人生上がった今までの苦労が台無しになってしまう!!肉体労働はごめんだ!
IQ105の庶民:
好きな人と結ばれて、結婚して、子どもを産んで、幸せな家庭を築ければいいや。ベーシックインカム?あったら嬉しいけど、毎日の生活の支払いでいっぱいいっぱいだ。そういった難しい議論は他の人に任せるよ。明日も仕事があるから今日はもう寝なちゃ。じゃあね。
この俗説『IQが20離れると会話が成立しないのネタ元はどこか?
この俗説は、英国人のグラディ・タワーズが1987年に、プロメテウス協会員向けの会誌に書いた記事が原型のようです。記事のタイトルは「ザ・アウトサイダーズ」です。彼は55歳のときに警備員の仕事中に死亡したようです。
参考文献
- IQが違うと会話が成立しないという説の誤り
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